ピラティス ロールアップできない理由とは?原因と練習法を解説

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「どうしてもうまく起き上がれない…」ピラティスの基本であるロールアップで、つまずいていませんか。実は、多くの方がピラティス ロール アップ できない 理由で悩んでいます。ピラティス ロールアップができるまでの過程で、どうしても足が浮くといった課題に直面することも少なくありません。しかし、原因を正しく理解し、ご自身の体に合った練習方法に取り組むことで、動きは必ず変わってきます。この記事では、ロールアップが成功しない根本的な原因を解剖学的な視点から紐解き、具体的な解決策を詳しく解説します。あなたの「できない」を「できる」に変えるヒントが、きっと見つかるはずです。


この記事でわかること
  • ロールアップができない根本的な原因
  • 足が浮いてしまう問題の具体的な対策
  • 体の状態に合わせた効果的な練習アプローチ
  • 成功へのステップと意識すべき体の使い方
目次

ピラティス ロール アップ できない 理由の主な原因

  • 腹筋の力が弱く起き上がれない
  • 背骨が硬くて丸くなれない
  • 反り腰で骨盤の動きが制限される
  • 腸腰筋の硬さが骨盤後傾を妨げる
  • 肋骨の動きが硬く胸郭が丸まらない
  • なぜピラティス ロールアップで足が浮くのか

腹筋の力が弱く起き上がれない

ピラティスのロールアップができない最も一般的な理由の一つが、腹筋の力が不足していることです。ただし、ここで言う腹筋とは、表面的なシックスパック(腹直筋)だけを指すのではありません。より重要なのは、体を内側から支える深層筋(インナーマッスル)である腹横筋の働きです。

ロールアップは、勢いや反動を使って起き上がる筋力トレーニングとは全く異なります。背骨を一つひとつ床から丁寧に剥がしていくような、コントロールされた動きが求められます。この滑らかな動きを実現するためには、腹横筋がコルセットのようにお腹周りを引き締め、体幹を安定させることが不可欠です。

勢いだけの動作はNG

腹筋の力が弱いと、無意識に首や肩、または脚の力を使って起き上がろうとしてしまいます。これは不必要な力みを生み、腰や首を痛める原因にもなりかねません。ガバッと起き上がるのではなく、おへそを背骨に引き込むような意識で、ゆっくりと動作を行うことが成功への第一歩です。

もし腹筋の力に自信がない場合は、まずは起き上がる動作(ロールアップ)ではなく、座った状態からゆっくりと背中を下ろしていく「ロールダウン」から練習するのがおすすめです。これにより、筋肉が伸びながら力を発揮する「遠心性収縮」を鍛えることができ、ロールアップに必要な腹筋のコントロール能力を安全に養えます。

背骨が硬くて丸くなれない

ロールアップの成功には、背骨の柔軟性が欠かせません。このエクササイズの本質は、体を丸めることであり、特に背骨を一つずつ順番に動かす「セグメンタルムーブメント(分節運動)」が鍵となります。

背骨が硬い、特に胸の後ろあたり(胸椎)の動きが悪いと、体を滑らかなCカーブに保つことができません。その結果、体は一枚の板のように固まってしまい、起き上がろうとしても特定の箇所、特に腰に大きな負担がかかってしまいます。

インストラクター

よく「真珠のネックレスを端から一粒ずつ持ち上げるように」と表現されます。背骨もそれと同じで、頭から首、胸、腰へと順番に床から離していく意識が大切です。この丁寧な動きが、背骨周りの筋肉を活性化させ、しなやかな動きを生み出します。

日常生活でのデスクワークやスマートフォンの長時間利用は、胸椎を硬くする大きな原因です。知らず知らずのうちに背中を丸める能力が低下し、ロールアップの妨げになっているケースは少なくありません。まずは自分の背骨がどれだけ動くのかを意識することから始めてみましょう。

反り腰で骨盤の動きが制限される

反り腰(骨盤の前傾)の姿勢が習慣になっていることも、ロールアップができない大きな原因の一つです。反り腰とは、骨盤が前に傾き、腰が過剰に反ってしまっている状態を指します。

ロールアップの最初の動きは、骨盤を後ろに傾ける(後傾させる)ことから始まります。この骨盤の後傾によって腰がマットに押し付けられ、そこから背骨が一つずつ丸まっていくのです。しかし、反り腰の方は、普段から腰周りの筋肉(脊柱起立筋など)が縮んで硬くなっているため、この骨盤を後傾させるという最初のステップが非常に難しくなります。

ロールアップの始動は骨盤から

起き上がる意識が強すぎると、上半身ばかりに力が入ってしまいます。まずは息を吐きながら、おへその下(下腹部)をへこませ、恥骨をおへその方に近づけるようにして、骨盤をマットの上で転がす練習から始めると効果的です。この小さな動きが、ロールアップ全体の質を決めると言っても過言ではありません。

反り腰を自覚している方は、ロールアップの練習と並行して、硬くなった腰や太ももの前側をストレッチし、骨盤周りのバランスを整えるアプローチを取り入れることが、成功への近道となります。

腸腰筋の硬さが骨盤後傾を妨げる

前述の反り腰とも深く関連しますが、腸腰筋(ちょうようきん)の硬さもロールアップを妨げる隠れた要因です。腸腰筋は、背骨の腰の部分(腰椎)と太ももの骨(大腿骨)をつなぐ深層筋で、股関節を曲げる働きをします。

この腸腰筋が硬くなると、常に筋肉が収縮した状態になり、骨盤を前方に引っ張ってしまいます。これが反り腰を引き起こし、結果的にロールアップの始動である骨盤の後傾を物理的にブロックしてしまうのです。

長時間座りっぱなしの生活は、腸腰筋が縮んだ状態で固まりやすくなるため、特にデスクワーカーの方は注意が必要です。自分では腹筋を頑張っているつもりでも、腸腰筋の硬さによって動きが止められてしまっているケースは非常に多いです。

腸腰筋の二面性

腸腰筋は、ロールアップにおいて非常に興味深い役割を果たします。硬すぎると動きを妨げる一方で、起き上がる際には脚が浮かないように体を安定させる固定点としても機能します。そのため、単に伸ばすだけでなく、適切に使えるように「鍛える」視点も時には必要です。硬さと弱さが共存している場合もあるのです。

まずは、硬くなった腸腰筋の柔軟性を回復させることが先決です。片膝立ちになって体を前にスライドさせるようなランジのストレッチは、腸腰筋を効果的に伸ばすため、練習前のウォームアップにおすすめです。

肋骨の動きが硬く胸郭が丸まらない

少し専門的になりますが、肋骨(ろっこつ)の動き、特に胸郭(きょうかく)全体の柔軟性もロールアップの質に影響します。ピラティスでは呼吸が非常に重要視されますが、その呼吸と肋骨の動きは密接に連動しているからです。

ロールアップでは、息を「吐きながら」体を起こしていきます。息を吐くとき、肋骨は自然と内側・下方へとしぼむように動き(内旋)、これにより胸郭全体が丸まりやすくなります。この「息を吐く力」を利用して腹筋を締め、背中を丸めるのが理想的な動きです。

しかし、呼吸が浅かったり、背中側の筋肉が硬かったりすると、肋骨がうまく動かず、胸郭が開いたまま固まってしまいます。これでは、いくらお腹に力を入れても上半身をCカーブに保つことができず、起き上がることが難しくなります。

インストラクター

息を吐くときに、お腹だけでなく、肋骨も体の中心に集めてくるようなイメージを持つと良いでしょう。両手で肋骨を軽く触れながら、息を吐いたときに肋骨が閉じていくのを感じる練習も効果的ですよ。

なぜピラティス ロールアップで足が浮くのか

「起き上がろうとすると、必ず足が浮いてしまう」これは、ロールアップができない方から最も多く聞かれる悩みのひとつです。ピラティス ロールアップで足が浮くのは、体が無意識にバランスを取ろうとする代償動作のサインです。

主な原因は2つ考えられます。

  1. 腹筋よりも股関節の筋肉(腸腰筋)を優位に使っている
    腹筋の力が足りないと、体は起き上がるためにより強い股関節の屈筋群、特に前述の腸腰筋を過剰に使おうとします。腸腰筋は脚を持ち上げる筋肉でもあるため、ここに力が入りすぎると、てこの原理で足が床から持ち上がってしまうのです。
  2. 背骨の硬さによるカウンターウェイト
    背骨がしなやかに丸まらず、一枚の板のように起き上がろうとすると、上半身の重さに対して下半身が軽くなり、バランスを取るために足がカウンターウェイトとして浮き上がります。

足が浮く場合の対策

この問題を解決するには、まず膝を軽く曲げてみるのが最も簡単な方法です。膝を曲げることで、太ももの裏(ハムストリングス)がマットに安定し、腸腰筋の過剰な働きを抑えることができます。また、かかとでマットを前方に押し出すような意識を持つと、脚が重りとなって安定しやすくなります。


ピラティス ロール アップ できない 理由別の解決策

  • 効果的なピラティス ロールアップ 練習方法
  • 背骨の柔軟性を高めるウォームアップ
  • 腹部のインナーマッスルを意識するコツ
  • ピラティス ロールアップができるまでの期間
  • ピラティス ロール アップ できない 理由のまとめ

効果的なピラティス ロールアップ 練習方法

ロールアップができない原因は一つではありません。そのため、ご自身の体の状態に合わせた練習、つまり「プレ・ピラティス」や「モディフィケーション(調整された動き)」から始めることが、最も効果的で安全なアプローチです。

ここでは、代表的な原因別におすすめの練習方法をまとめます。

原因おすすめの練習方法主な目的
腹筋が弱いロールダウン/プレ・ロールダウン腹筋のコントロール力(遠心性収縮)を養う
背骨が硬いキャット&カウ/スタンディング・ロールダウン背骨を分節的に動かす感覚を掴む
足が浮く膝を曲げたロールアップ/タオルやバンドの補助体幹を使う正しい感覚を身につける
反り腰・腸腰筋が硬いペルビック・ティルト/ランジストレッチ骨盤の後傾と股関節前面の柔軟性を高める

ローリング・ライク・ア・ボールも有効

背中全体を丸める感覚を養うには、「ローリング・ライク・ア・ボール」も非常に良い練習になります。ボールのように丸まって前後に転がることで、背骨全体をマッサージし、Cカーブを維持する体幹の力を楽しく鍛えることができます。

いきなり完成形を目指すのではなく、これらの準備エクササイズを通して、ロールアップに必要な体の各パーツの「使い方」を学ぶことが、結果的に一番の近道になります。

背骨の柔軟性を高めるウォームアップ

ロールアップの練習を始める前に、固まった背骨をほぐし、動きやすい状態に整えるウォームアップを取り入れることを強く推奨します。これにより、怪我の予防になるだけでなく、エクササイズの効果を最大限に引き出すことができます。

キャット&カウ

最も代表的で効果的なウォームアップです。四つん這いの姿勢から、息を吐きながら背中を天井に向かって丸め(猫のポーズ)、息を吸いながら背中を反らせて胸を開きます(牛のポーズ)。この動きを繰り返すことで、背骨全体の分節的な動きと、呼吸との連動性を高めることができます。

スタンディング・ロールダウン

立った状態から、頭、首、胸、腰の順番で背骨を一つずつ丸めながら前屈し、今度は逆の順番(腰、背中、首)で積み上げながら元の姿勢に戻ります。重力を利用することで、マットで行うよりも背骨が丸まる感覚を掴みやすいのが特徴です。

インストラクター

ウォームアップは、時間をかけて丁寧に行いましょう。特にキャット&カウでは、腰だけ、あるいは首だけが動くのではなく、背骨24個すべてが滑らかに連動するのをイメージしてみてくださいね。

腹部のインナーマッスルを意識するコツ

ロールアップで最も重要な筋肉は、お腹の深層にある腹横筋です。しかし、この筋肉は意識しづらく、「お腹に力を入れて」と言われても、表面の腹直筋ばかりに力が入ってしまうことがよくあります。

インナーマッスルを効果的に使うには、いくつかのコツがあります。

  1. 呼吸と連動させる
    息を「フーーッ」と細く長く吐き切ることで、腹横筋は自然と収縮します。起き上がる動作の全てを通して、息を吐き続けることを意識してください。
  2. お腹を「スクープ」する
    「スクープ」とは、スプーンでアイスクリームをすくうように、お腹をえぐり込むイメージです。おへそを背骨の方へ引き込み、さらにそれを頭の方へ引き上げるような感覚を持つと、腹横筋が働きやすくなります。お腹を膨らませるのではなく、薄くする意識が重要です。
  3. 骨盤底筋を意識する
    骨盤の底にあるハンモック状の筋肉群(骨盤底筋)を、きゅっと引き上げる意識を持つことも、腹横筋の活性化につながります。

最初は仰向けで膝を立て、これらの感覚を掴む練習だけを行うのも良いでしょう。腰とマットの間に隙間ができないように、お腹の力で骨盤を安定させる感覚を養うことが、全ての基本となります。

ピラティス ロールアップができるまでの期間

「練習すれば、どれくらいでできるようになりますか?」という質問をよく受けます。これに対する答えは、「その人の体の状態や練習頻度によって大きく異なる」というのが正直なところです。

ピラティス ロールアップができるまでの期間には、本当に個人差があります。数回のレッスンでコツを掴む方もいれば、数ヶ月、あるいは年単位でゆっくりと習得していく方も少なくありません。これは決して能力の優劣ではなく、それだけロールアップが多くの要素(筋力、柔軟性、コントロール能力)を必要とする、奥深いエクササイズであることの証です。

結果よりも過程を大切に

重要なのは、焦って完成形を目指すことではありません。「昨日より少し背中が丸まった」「以前より足が浮きにくくなった」といった、ご自身の体の小さな変化に気づき、その過程を楽しむことです。正しい練習を続けていれば、体は必ず応えてくれます。ピラティスは、自分の体と対話し、理解を深めていく旅のようなものだと捉えてみてください。

ピラティス ロール アップ できない 理由のまとめ

この記事では、ピラティスのロールアップができない原因と、その解決策について多角的に解説しました。最後に、重要なポイントをリストで振り返ります。

  • ロールアップができないのは腹筋の弱さだけが原因ではない
  • 背骨、特に胸椎の硬さはCカーブを作る上で大きな障害となる
  • 反り腰の姿勢は始動の妨げになる骨盤後傾を難しくする
  • 長時間の座位は腸腰筋を硬くしロールアップを妨げる一因となる
  • 呼吸と連動した肋骨の動きも胸郭を丸めるために重要である
  • 足が浮くのは腹筋より股関節の筋肉を使っているサイン
  • 対策として膝を曲げたり補助具を使ったりするのが有効
  • 練習は完成形ではなくロールダウンなど準備運動から始める
  • キャット&カウは背骨の柔軟性を高めるのに最適なウォームアップ
  • インナーマッスルはお腹をへこませるスクープの意識で使う
  • 息を細く長く吐き続けることで深層筋が活性化する
  • できるようになるまでの期間は個人差が大きく焦る必要はない
  • 大切なのは結果ではなく自分の体の変化を感じる過程である
  • 原因は一つではないため複合的なアプローチが成功のカギとなる
  • 正しい方法で練習すれば体は必ず変化し応えてくれる
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